足の甲が痛くなる原因(ハイアーチ)

外反母趾で足が痛みがでやすいポイントはいくつかあります。

そのポイントは

親指の付け根

親指の先

親指の裏側

人差し指の裏側

などです。

その中でも今回は足の甲の部分の痛みとその対処法に付いて解説していきます。

足の甲の痛みの原因(リスフラン関節の脱臼)

外反母趾が起こる原因の一つに【アーチの低下】があります。

足の甲の痛みの場合はこの逆で【足のアーチが上昇】するハイアーチ(凹足)が原因になっています。

ハイアーチ(凹足)とは足の甲が高くなっている状態です。

これは、足の関節で中足骨と第一~三楔状骨と立方骨というサイコロ状の骨が形成する【リスフラン関節】が変位、脱臼している際に多く見られます。

足がこのような状態で歩いていると、当然リスフラン関節に負担がかかり続けるので関節部に常に炎症を起こします。

結果として、炎症部に腫れが起こったり、ものが軽く触れる程度でも痛みが起きます。

ハイアーチ(凹足)を引き起こす2つの原因

1.先天性

一つは遺伝的要素で起こるものです。
ハイアーチの方は、人にもよりますが家族にも同じ足の状態になっている方を多数見受けます。

当センターにも姉妹で施術に来られている方がおられますが、二人共同様にハイアーチを呈しています。(話を伺うと、母親もハイアーチのようです。)

2.後天性

これには、ハイヒールのような常に甲高を強要する靴を履いて歩いていたがために、習慣的に起こってしまうケース。

また、後天的に足に麻痺が起こりハイアーチになってしまったケースなどがあります。

大きくわけて、この2パターンになりますが過去の経験より個人的には先天性の要素が強いと感じています。

また、痛みを起こしている場合は先天性の要素に加え、ヒールの過度の仕様によってハイアーチをより悪化させているケースが多数見られます。

主な症状

足の甲の痛み

足の甲を押さえると痛い、ズボンが触れる程度でも痛い・違和感がある、靴をはくときに痛い・歩くと痛いなどの症状を呈します。

これは人にもよりますが、強く押さえるよりも軽く触れる程度の方が痛い・気持ち悪いと訴えるケースが多数です。

足の甲の腫れ・熱感

関節のずれ込み・脱臼部の炎症によって足の甲が腫れて赤みが出たり、時に熱を持ちます。

ただ、多くの方が腫れは自覚できても熱を持っているとはあまり感じていません。

普段から蒸れる部分なのであまり熱感には実感がない場合がほとんどです。

タコや魚の目

足の中足部にタコや魚の目が多発します。

これはハイアーチ(凹足)によって重心が一定になることによります。

ひどくなると、足を地面につくことが困難になります。

アキレス腱やふくらはぎのダルさ・むくみ

ハイアーチ(凹足)になると、常につま先立ちをしたような状態になります。

そのため、アキレス腱やふくらはぎに過度の負担がかかるため、アーチが正常の足と比べかなり足が疲れやすい状態になります。

外反母趾・内反小指

外反母趾・内反小指は足のアーチが低下することによっても起こりますが、逆にアーチが高くなりすぎる事によっても起こります。

外反母趾・内反小指を引き起こす原因は歩き方です。

つまりハイアーチ(凹足)になることで歩き方も親指や小指に負担がかかることによって外反母趾・内反小指を引き起こしてしまいます。

思わぬ部分にも影響を及ぼす

ハイアーチ(凹足)によって痛みや不調が出る部分は足だけには限りません。

足元の不安定さから、膝・股関節に影響を及ぼします。

また、アキレス腱が通常よりも短くなるためなかなか取れない慢性の腰痛を呈することも珍しくありません。

このように、足だけでなく足から遠く離れた部分にも影響を及ぼしてしまうのです。

足の甲の痛みが出た際に自宅ですべき対処法

痛みのある部分を氷で冷やす

足の甲に痛みが出ている時は、患部自体に炎症が起こっています。

そのため、炎症をひかす処置をする必要があります。

よく、湿布を貼って対処をされる方もいますが、湿布では熱を冷やす効果がないので氷嚢を使った氷で患部を冷やすことが得策です。

1日5分くらいを目安に数回行うのがよいでしょう。

包帯を巻く

包帯を巻くことによってリスフラン関節を固定します。

伸び縮みする包帯が有効です。

足の甲と足首を全体的に大きく包み込むように撒くのがよいでしょう。

歩いている時に撒くのはもちろんですが、寝ている時に巻く必要があります。

ただし、強く巻くことは痛みを悪化させるので、優しく包み込むように巻いてください。

足裏のマッサージ

足の甲の痛みを引き起こすハイアーチ(凹足)は、足の裏にある足底腱膜がバネのように縮み上がることも悪化の要因になります。

そのため、ローションを使ったマッサージなどを行い常に足裏を柔らかくしておくと痛みの緩和に繋がります。

甲高になる靴をはかない

具体的にはハイヒールなどのかかとが上がった靴になります。

常につま先立ちを共用される状態になるので、ハイアーチ(甲高)を悪化させ痛みを強くする原因になります。

そのため、TPOの問題もありますがヒールは避けたほうがよいでしょう。

どうしても履かなければならない状況では現地まで持っていくなどの工夫は必要です。

足の甲の痛みを引かすには継続が重要です

上記に紹介した方法を最低2週間は継続してみてください。

足の甲の痛みを引き起こすハイアーチ(凹足)の問題は先天的問題やライフスタイルによって起こるので、1日~数日痛みに対する対処を取り組んでみても大きな変化はありません。

まずはしっかり2週間取り組んで見てください。

それでも痛みが改善しない場合は近くの専門家に相談してみましょう。