バレェの選手はその競技性より足先に負担をかけることが多いです。
中でも外反母趾によって痛みが強く出てしまい、競技上のパフォーマンスを発揮できない、もしくはレッスンに支障が出ることがよくあります。
ここではバレエダンサー特有の外反母趾について紹介していきます。
バレエダンサーの外反母趾とは
先の硬いトゥシューズを履いて、ルルベ・ポワント等であしゆびを使い続けることによって起こります。
通常の外反母趾と違い、筋力低下・アーチの低下などで起こるのではなく、むしろ足を特異な姿勢で酷使することが原因です。
また外反母趾とよく間違われる症状の『強剛母趾』である可能性も高いです。
特異な症状
以下の図で示す部分の靴を履いた時の痛み、つま先立ち、ポワント・ルルベをした時の痛み、圧痛、熱感、関節の腫れ、親指の赤みなどがあります。
また、通常の外反母趾と違い、痛みが出る部分に特徴があります。
以下の図で示すように、曲がった親指の部分に痛みが出ることも多々ありますが、親指の第一関節部分(IP関節)、第二関節(MP関節)の足の甲側が強く痛みます。
これは外反母趾だけでなく、関節内部の変形を伴った『強剛母趾』を併発していることによります。
病院での対応
通常の外反母趾に準じて基本は保存療法を選択します。
変形の強い症例の場合は手術適応となり外科的に変形した親指を再建します。
自宅での対処法
痛む場所を冷やす
バレエダンサー外反母趾は親指の関節に強い負荷がかかることによる炎症で痛みが強くなります。
そのため、練習後に練習後に氷を使ってアイシングをすることが有効です。
骨間筋(足の甲)のマッサージ
バレエダンサー外反母趾の場合、つま先立ちに過度に使用される背側骨間筋に負担がかかります。よってこの筋肉をマッサージでほぐすことによって日々の足の負担を減らすことが外反母趾の痛みを軽減することに繋がります。
※具体的な方法は以下の動画にて紹介しています。
クリックすると始まります。音が出ますのでご注意ください。
当センターでのバレエダンサー外反母趾專門施術
ここからは当センターが独自の視点で行っているバレエダンサー外反母趾の專門施術についての紹介をしていきます。
練習強度・個人差はありますが、多くの場合、平均で10~15回の施術を行うと痛みを気にせずに競技ができるようになっていきます。
專門施術の特徴として
◯練習を休む必要がない
◯痛みの変化をその場で実感できる
◯練習を続けながら改善の感覚をえることが出来る
などがあります。
鍼による治療
当センターでは独自の研究により、親指付近と遠く離れた部分に外反母趾・強剛母趾の痛みを軽減する反応点を発見しています。
その部分に鍼で刺激をいれると多くの場合、その場で痛みの軽減を認めます。
足の筋肉の調整
バレエダンサーの場合、足先・足裏などの筋肉に過度の負担をかけ続けています。
これらの部分にマッサージや鍼、矯正を用いることで痛みの軽減と日々の足の負担を減らしていきます。
重心の調整
バレエダンサーの外反母趾は足のみを調整しても根本改善に繋がりません。
足先にかかる負担を減らすための重心調整を、背骨・頚椎・肩甲骨・股関節を中心に行います。